40代2人の子持ちの私が、次に選んだ雇用形態は「派遣社員」として働くことでした。
主婦の働き方といえば、まず思いつくのはパートかと思います。では、なぜ私は派遣社員を選んだのか?についてまとめています。派遣社員が向いている人についても考察しましたので、良かったら参考にしてみてください。
私がなぜ派遣社員にしたのか?
私が仕事を探す中で大事にしたかったポイントが「お金」、「勤務時間」、「採用までの時間」の3つでした。失業したばかりの私は、この3つの悩みが解決できる方法が、派遣社員という選択だと思ったからです。
他にもパートや正社員という雇用形態がありますが、私が選択しなった理由は以下の点からです。
幅広く探すなら、正社員やパートでの求人も見たほうが良いのでは?と思う方もいらっしゃると思います。ですが、色々と条件を当てはめてみると、私には雇用形態を絞ってスピーディに探すことが最善な方法だと思いました。
ほかの雇用形態に応募しなかった理由
私がなぜパートや正社員といった雇用形態での応募はしなかったのか?について説明していきたいと思います。当時の私の3大悩み「お金」「勤務時間」「採用までの時間」の解決を軸に考えていました。
1.「お金」の悩み
派遣社員は、パート・アルバイトよりも時給設定が高い求人が多かったので、希望の金額を絞りやすった点があります。求人を見てみると、案件やスキル難易度にもよると思いますが、首都圏で探してみると2,000円以上の求人数も6,000件以上あり、平均1,700円くらいの求人が多数掲載されていました。
パート・アルバイトの求人を実際に探してみても、もちろん、職種や業種、地域で異なりますが、東京の最低賃金1,041円が多かったです。東京都心へ近くなると、1,200円~1,500円という求人もありましたし、人出不足で困っている飲食業の中には、1,800円という高時給の求人もありました。しかし、「お金だけ」を優先すると仕事内容と勤務時間が私の希望には合わず、自分が希望する条件で仕事を見つけるのが難しく感じました。
2.「勤務時間」の悩み
フルタイム勤務を希望していたので、パートやアルバイトだと人が足りない時間帯や、土日、シフト制という制約が出ると感じました。私の譲れない勤務時間は、9時から17時までの勤務でした。
もう一方で正社員や契約社員だと、希望の勤務時間帯が少ないと感じました。主に8時間労働が多く、1時間の休憩をはさむと、拘束時間は9時~18時や10時~19時という勤務時間帯が多かったです。また、私が希望していた「WEB制作」という仕事内容ですと、勤務時間は遅くなる傾向が高かったです。
子どもの保育園への送りの時間、迎えの時間を考えると、どうしても9時~17時の7時間労働は譲れない条件でした。
3.「採用までの時間」の悩み
当時は失業中の身なので、「1日も早く仕事を決めて就業したい!」という想いが強く、応募から採用までスピーディに決められる手段はないかと考えていました。パートやアルバイトでは、雇い主との直接雇用ですので、応募から採用まではスピーディに進むと思います。しかし、お金と条件面の悩みは解決できません。
正社員や契約社員は、即戦力を求められるし応募者も多いため、書類選考で約1週間、面接も3回ほどあるなど、応募から採用までスピーディには決まらないと感じました。その点、派遣社員は登録会から求人に応募して、派遣先との顔合わせで就業するのに最短3日という会社もあります。1か月もあれば派遣先で働けると思います。実際に体感してみて採用までがスピーディに進むと感じました。
いかがでしたか?
私の場合、思いもよらない(倒産による)失業だったので、保育園の退園問題や保活問題もあり、「とにかく猶予期間内に仕事を見つけたい!」という熱い思いもありました。
なので「お金」「勤務時間」「採用までの時間」をクリアできた派遣社員に絞り、求人を探していました。今のところ、派遣先の仕事内容、環境、労働条件ともに満足しています。希望は叶っているので、私にとってはベストな選択だったと感じています。
派遣社員の働き方で押さえておきたいポイント
色々調べてみたところ、派遣社員という働き方のポイントで、個人的に押さえておきたいことをピックアップしてみましたので、参考にしてみてください。
派遣の求人には未経験歓迎もある
派遣の求人は、経験者や専門性が高い求人ばかりかと思っていましたが、中には、未経験者歓迎という求人も多数、掲載されていました。応募するときに、「未経験歓迎」をみると応募のハードルが下がって、躊躇なくチャレンジできました。
ライフスタイルに合わせられる
派遣は勤務時間、勤務場所、雇用期間、休日など、自分のライフスタイルに合わせて選択できます。雇用契約で結んでいるので、無理な残業はしなくてOK。資格試験や習い事など自分の時間を確保したい人、家族や子どもとの時間を確保したい人などには合っていると思います。
常用型派遣なら雇用関係は終了しない
登録型の派遣は、派遣契約が終了すると派遣会社との雇用契約も終了となりますが、常用型の派遣の場合は、派遣会社と期間を設けないで契約をするため、基本的に派遣会社との雇用契約は継続します。
福利厚生も利用できる
法律で決まっている法定福利厚生として、社会保険の加入があります。健康保険、厚生年金保険、雇用保険などをまとめて社会保険と言われますが、加入要件を満たすと加入します。また、条件を満たすと有給休暇、産休・育休の取得や、健康診断も受けられます。そのほかに、法定外福利厚生というものがあり、派遣会社が契約している施設の使用や、スキルアップ講座の受講なども利用できる場合があります。
2020年4月から導入された「同一労働同一賃金」により、就業先の福利厚生施設、食堂や休憩室など、正社員しか利用できなかったものも派遣社員も利用可能になりました。派遣先にもよりますが、社員と同様に「社割」なども受けられる場合もあります。
キャリアを断念した40代ママが感じた正社員への懸念
「お金」「やりがい」「安定」などを求めるならば、派遣社員より正社員で働いたほうが良いのでは?と思う方もいると思います。
当時の40代子持ち主婦の私は、正社員という選択肢をそもそも高い壁に感じていました。それは以下の理由からです。
- 自分がこれまで築いてきたキャリアと企業が求めるキャリアが不足している
- 仕事にフルコミットする(できる)自信がない
- ワークよりもライフを大切にしたい
- 正社員でも安定とは限らない
以前は、35歳転職限界説、という言葉がありましたが、今は40代でも転職活動をされている方も少なくありません。現職で仕事をバリバリこなされながら転職活動をされている方は、仕事のスキルはもちろん、日々スキルをアップデートしている方々です。目まぐるしく変わるビジネスの進化の波にライバル達は当たり前のように波乗りできています。
一方、子育てのためにいったん離職し、現場を離れてしまうと、ビジネスの勘を取り戻すのには時間がかかります。ブランクが長ければ長いほど、仕事に必要なツールになれるのも結構しんどい思いをするかもしれません。
子育て中でブランクがある自分ではそもそも勝ち目がないなと思いました。また40代での転職というと、部下のマネジメント経験が豊富だったり、その仕事に役立つ特別な資格を持っていたりと、プラスアルファの要素も求められます。
自分にはスキルが不足していること、面接対策や企業研究などを行う時間が取れないことで、正社員への応募は尻込みしてしまいました。
あと、子育てをしている中で、とくに未就学児だと保育園からの呼び出しもちょくちょく発生します。運よく正社員になれたとしても、子どものことを考えるとフルコミットできるかという不安を感じるママも多いのではないでしょうか?「やりがい」をとるか、「心の余裕」をとるか、育休復帰した正社員ママの悩みでも議題に上がる話だと思います。
私は、「ワーク」よりも「ライフ」を優先に考えました。「もし、あの時に正社員を辞めていなかったら?」「育休・産休も取れて、仕事のやりがいやスキルアップをしていなのかな」と考えることもあります。でも、過去のことを考えても戻れないし、その時に自分が決めた選択を尊重したいです。
今こうして、かわいい我が子達に出会えたことも、過去の選択があったからだと前向きにとらえています。今の自分の持ち物で戦うんだ!という意識で、希望が叶う働き方ができるといいですよね。
昨今の日本の経済状況を考えると、正社員だから安定、大企業だから定年まで働ける、ということは幻想だと思います。この事実をよく切り取られて語られているのが、トヨタ自動車の社長が「終身雇用を守っていくのは難しい局面に入ってきた」と話をされたことです。この発言が注目を集め、ネットを中心に大騒動になりました。
でも、私自身、契約社員でしたが簡単に首を切られました。契約書に書かれている契約期間は残っていたのにです。倒産してしまえば仕方がないですし、会社も社長も、結局は保障や面倒を見てくれる存在ではないのです。無い袖は振れないですからね。
そう思うと、雇用形態にこだわるのではなく、自分が得意なことや好きなことを仕事にしたほうが良くないでしょうか? そのうえで、自分がこれからどんなスキルを身に着けていきたいか? どんな仕事なら長く続けられそうか? を考えられると自分がもっとラクに、幸せに生きられるのではと思います。
40代体力の衰えも感じる今日この頃、子育ても家庭も仕事も頑張ってて自分ってスゴイ! そう思って一緒に頑張りましょう。
まとめると、私が派遣社員を選んだ理由は
- フルタイムなら時給が高めで働きたかった
- 勤務時間に制約がある、勤務地が近くなど、希望条件が色々あった
- 応募から採用までの期間が短く、早く見つけたった
私に合っていた仕事探しが、パート・アルバイトや正社員ではなく、派遣社員だったということになります。
主婦パートと派遣社員の違いまとめ
主婦の方が仕事を探すときに、まず思い浮かべるのはパートだと思います。派遣社員よりもパートの方が私には合っているのでは?とお考えの方もいると思います。
そこで、最後に派遣社員とパートでどちらを選んだ方がいいのかな?と悩んでいる方へ向けて、派遣社員とパートではそもそもどんな違いがあるのか? それぞれのメリット・デメリットについて、一般的な違いをまとめてみました。良かったら参考にしてみてください。
パート | 派遣社員 | |
---|---|---|
特徴 | ・雇用期間が決まっていない(長期で就業できる) ・勤務先との直接雇用 ・勤務先の上司と直接コミュニケーションをとる ・シフト制で勤務予定を組むため事前の休み希望が伝えやすい ・欠勤、退勤の融通が利きやすい ・未経験でも挑戦できる仕事がある | ・契約期間が決まっている(基本的に3カ月更新) ・派遣先(就労先)ではなく派遣元である派遣会社との契約 ・派遣元と派遣先が間に入って対応する ・雇用契約の条件によって、勤務時間や休日等が決められる ・派遣元の社会保険や、派遣先の福利厚生が適応される ・即戦力としての経験者募集の場合が多い |
メリット | ・人間関係が濃厚になりやすい ・シフト制の場合、前もって自分の休み希望を出しやすい ・未経験可の募集が多い | ・パートに比べ時給が高め ・自分のスキルに合った仕事内容が選べる ・希望条件での仕事を見つけられる ・派遣会社の担当コーディネーターがサポートしてくれる |
デメリット | ・最低賃金など、時給が安め ・人間関係が濃い分、トラブルが多い場合もある ・スキルアップなどが望めない場合もある | ・長期的な勤務ができない ・派遣会社や担当コーディネーターによって合う、合わないがある ・派遣先での人間関係が築きにくい |
人間関係 | ・同じパートと一緒に仕事をしていく仲間ができる ・パートの人数が多いと気が合う仲良い人とも出会えるかも ・反面、パートのお局がいる、意地悪な人がいるなど人間関係がギスギスしている職場だと働くのがしんどくなってしまいそう | ・同じく派遣社員がいる場合もある ・最長1カ所の派遣先に3年間しか入れず居心地が良いと感じても長期ではいられない ・人間関係が希薄になりやすい ・寂しく感じることもある ・業務外の飲み会は嫌なら参加しなくてよいなど、煩わしい付き合いがない ・人間関係の悩みは勤務先ではなく派遣元に伝えるので気が楽 |
パートと派遣のメリット・デメリットを比較してみて、「私にはパートの働きが合っていそう!」とお思いの方は、下記の求人サイトがおすすめです。大手求人メディア22社と提携していて、100万件以上の求人が一括で検索・比較・応募できるので時短になります。また、パートの時給は大体いくらくらいか確認して、派遣と比較もできるので、時給が高めのパート求人を見つけたら応募するといった使い方もできますよ!(私もだいたいの相場観をつかむのに使っていました)
派遣社員の働き方が合う人とは?
パート・アルバイト、派遣社員、正社員、どの雇用形態もメリットデメリットがあると思います。だからこそ、自分のスタイルや優先順に合わせて選択されると良いと思います。
個人的に、こういった方はこの雇用形態が向いているのでは?という部分をまとめました。
パート・アルバイトが向いている人
- 夫の扶養内で働きたい(稼ぎたい)
- とにかく家の近所で働きたい
- 短時間勤務、休みがとりやすい職場など条件に制約がある中で働きたい
正社員が向いている人
- これまでのキャリアに自信がある
- 勤務時間や休みに融通が利く(祖父母が子どもの面倒を見てくれる、夫が助けてくれるなど)
- どうしても働きたい会社や職種があり、そこでキャリアを積みたい
派遣社員が向いている人
- 扶養を超えていいから、割と高めの時給で働きたい
- 勤務時間など条件の制約や、これまでのキャリアに絞った職種で働きたい
- 応募から採用まで早めに決めたい
個人的にはこういった方向きなのかと思いました。
私の三大悩みを、派遣社員という選択でどう解消されたのか?
私がなぜ派遣社員にしたのかは、私の悩みベスト3だった「お金」、「勤務時間」、「採用までの時間」だったからと前述しましたが、派遣社員という選択をしてどうやって解消されたのかについて、説明していきます。
「お金」の悩みを解消
派遣社員は派遣会社へマージンが持っていかれる分、時給も高めに設定されています。私の場合は、「フルタイムで働きたい」だから「だいたい月いくら稼ぎたい」という目標金額があったので、それを目指せる金額を探しました。時給で働くとなると、気になるのが交通費の支給。支給がない企業もあるので、交通費込みの時給なのかもチェックしたほうが良いと思います。私は、通勤時の交通費について別途支給と書いてあるかもチェックしながら、応募先を選びました。
私が決まった派遣先は、希望時給だったため希望月収もクリア、交通費についても支給ありのところで決まりました。
「勤務時間」の悩みを解消
私が働きたい勤務時間が一番譲れない条件でした。子どもの保育園の迎えが18時までに行かなければならなったので、17時まで勤務ところを選びました。また、残業がほとんど無しという条件も入れて探しました。仕事内容に興味があったのですが、残業が発生する時期があること、勤務時間が17:30までが躊躇するところでした。
そこで希望条件で就業が可能かを派遣元が交渉し、決まった時間が9:00~17:00での派遣になりました。また、残業についても基本はなし、繁忙期だけ朝早く勤務し、お迎えの時間までには間に合うように対応するということで契約に至りました。交渉事は、基本的に派遣元が間には入って調整してくれます。
「採用までの時間」の悩みを解消
派遣元の登録が終わっていたら、応募から採用まで本当にスピーディです。基本は、キャリアシートの内容で派遣先との面談(顔合わせ)が組まれているので、ほぼ不採用にはならないと思います。(ただし、私は面談で落とされたこともありますので絶対とは言い切れません…)。私の場合は、応募から面談まで、2週間程度で決まりました。ただし、応募者多数だと派遣元での書類選考があるので、なかなか面談に進めない場合もあります。一つの派遣元で一つの応募しかできないので、派遣元選考の結果が出ないと次の応募が出来ません。そういった点でも、複数の派遣会社から求人案件をもらっておくのが良いと思います。
いかがでしたか?もし、私と同じようなお考えの方は、派遣社員の選択肢も考えていいのではと思います。
まあ私の場合は、倒産する会社からの退職なので、急いで仕事を探さなきゃ!という気持ちが大きかったのもあります(笑)。なので、急いでいる&なるべく好条件で働きたい人なら、検討もありだと思います。
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