お金どうする問題

仕事を辞めて困ったこと

私が退職を決意してから、一番の心配事はお金でした…。

出産も控えていたため、すぐ働けるわけもなく次の仕事も見つけられません。わずかとはいえ、働いていた分のお金が入ってこないと思うと不安でした。そんな時に、頼りになったのが失業保険です(※正式名称は「雇用保険」といいますが、ここでは馴染みがある「失業保険」と書きます)。

ここでは、退職を決意したものの、次の仕事が決まるまでのお金について悩んでいる方へ、失業保険についてまとめました。

仕事辞めたいけどお金ない…を解決する失業保険のもらい方

私は、会社が倒産するまで週3日の契約社員として働いていました。契約社員と言っても、時給で働いていたので、アルバイト・パートと同様です。週20時間以上働いていたので、雇用保険に入っていました。

働くママの中には、「仕事を辞めたいけど先々のお金がなくて心配」という方もいらっしゃると思います。子育て中だと短時間のパートで働いている方も多いですよね。

パートでも失業保険はもらえるのか? 妊娠中でも失業保険はもらえるのか? などについて、まとめています。ちなみに私は、トータル150日分(約5ヵ月間)、失業保険を受給できました。

以下のポイントについて紹介しています。

  • パートでも条件を満たしていれば失業保険がもらえる
  • 離職した場合の失業保険のもらい方
  • 妊娠中での失業保険のもらい方
  • 退職から失業保険受給のタイムスケジュール【妊婦だった私の場合】

頼みの綱、失業保険!かんたんに知識のおさらい

失業保険(失業手当)は、働いている期間に雇用保険に加入していた方が申請するともらえます。
ート・アルバイトでも、もちろん加入していたらもらえるものです。

ただし、加入条件があって、雇用保険加入には「週20時間以上の所定労働時間があり、31日以上の雇用期間が見込める者」となっています。この条件を満たしていれば、雇用形態は関係なく、要件を満たした従業員ならば加入させる必要があります。(なので、パートだからダメということはありません!)

逆に下記の人は対象(被保険者)にはなりません。

  • 30日以内の短期雇用
  • 週の就業時間が20時間未満

調べてみると、雇用保険の給付には、さまざま種類があります。一部を抜粋します。

1.求職者給付

  • 基本手当(失業手当と一般的には言われている)←今回はここについてお話します。
  • 技能習得手当、寄宿手当、傷病手当
  • 高齢者求職者、短期雇用特例一時金、日雇労働求職者一時金

2.就職促進給付

3.教育訓練給付 

厚生労働大臣が指定した講座なら、受講料の一部を負担してもらえます。働きながら受講できるし、パート、アルバイト、派遣労働でも対象となります。キャリアアップ、キャリアチェンジのための費用の助成を受けることができる給付なので、キャリアアップを考えている方は、ぜひ活用したいですね!

詳しく知りたい方は、下記のHPをご覧ください。

教育訓練給付制度|厚生労働省

教育訓練給付制度とは、働く方々の主体的な能力開発やキャリア形成を支援し、雇用の安定と就職の促進を図ることを目的として、厚生労働大臣が指定する教育訓練を修了した際に、受講費用の一部が支給されるものです。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/kyouiku.htm

4.雇用継続給付

5. 育児休業給付金

6.介護休業給付金

今回は、雇用保険の基本手当(失業手当)について、まとめた記事です。

失業給付の支給を受けられる人とは?

失業給付を受けるには、条件があります。

1.ハローワークに来所し、求職の申込みを行い、就職しようとする積極的な意思があり、いつでも就職できる能力があるにもかかわらず、本人やハローワークの努力によっても、職業に就くことができない「失業の状態」にあること。したがって、次のような状態にあるときは、基本手当を受けることができません。

  • 病気やけがのため、すぐには就職できないとき
  • 妊娠・出産・育児のため、すぐには就職できないとき
  • 定年などで退職して、しばらく休養しようと思っているとき
  • 結婚などにより家事に専念し、すぐに就職することができないとき

2.離職の日以前2年間に、被保険者期間が通算して12か月以上あること。
ただし、特定受給資格者又は特定理由離職者については、離職の日以前1年間に、被保険者期間が通算して6か月以上ある場合でも可。

受給条件は、ハローワークでもらええる「雇用保険受給資格者のしおり」の最初のほうにも書いてあります。上記は、厚生労働省のWEBサイトから抜粋しました。

基本手当について|ハローワークインターネットサービス

https://www.hellowork.mhlw.go.jp/insurance/insurance_basicbenefit.html

雇用保険の加入要件とは?

事業所の規模に関わりなく、下記の場合は、原則としてすべて雇用保険者となります。

  1. 週の所定労働時間が20時間以上であること
  2. 31日以上雇用の見込みがあること
  3. 学生ではないこと(ただし、通信教育、夜間・定時制の学校へ通う学生は被保険者の対象)

ダブルワークしている場合は、どちらか一方で(メインの仕事のほうで)雇用保険に加入します。

雇用保険の加入手続きは?

手続きは事業者が行い、要件を満たした場合は加入させなければなりません。加入されているか心配な場合は、労働者自らが加入の要否を確認することもできます。

もし、加入資格があるのに、加入されてもらえてなかった場合は、お近くのハローワークに相談することをおすすめします。現在未加入であっても、遡って加入できる場合があります。不明点は、問い合わせして聞いてみましょう。

詳細は、下記のURLを参考に見てみてください。

雇用保険に加入していますか?|厚生労働省

https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11600000-Shokugyouanteikyoku/roudousha01_1.pdf

離職理由の判断と手続き

退職すると「離職票」が届きます。これを住んでいる地域のハローワークにもっていき、手続きします。ここで、重要なのが離職理由です。

自己都合退社なのか、会社都合なのか、これによって待期期間が変わってきます。

自己都合の場合は、雇用保険の受給手続き日から原則7日経過した日の翌日から2か月間は受給できません。これを「給付制限」といいます。

会社都合の場合は、雇用保険の受給手続き日から原則7日経過した日の翌日から受給できます。つまり、給付制限は7日間です。大きな差ですよね。

私の場合は、離職票の離職理由に自己都合退社になっていましたが、手続き時にハローワーク窓口で説明し、特定理由コード:33「正当な理由のある自己都合退職」になりました

正当な理由のある自己都合により離職した者「(2) 妊娠、出産、育児等により離職し、雇用保険法第 20 条第 1 項の受給期間延長措置を受けた者」に該当します。

雇用保険を受給できる期間は?

原則として、離職日翌日から1年間です。短期雇用特例被保険者は、離職日の翌日から6か月間。失業状態にある前提で、離職日翌日から1年間または6か月間、所定給付日数を限度として支給できます。期限を過ぎると受給できないので、離職票が届いたら早めに手続きしましょう。

私の場合は、出産育児があり、すぐに就職できる状況ではなかったため、雇用保険を受けることができません。なので、受給期間の延長申請をしました。

これにより、本来の受給期間1年に働けなかった日数を加えてくれます(ただし、最大3年間)。働ける状態になったら受給手続きが可能になりました。

私の場合:妊娠中の退職~準備編~

私の場合は、2020年10月に退職、11月に出産というハードスケジュール。臨月になったらいつ生まれてもおかしくないのが出産です。

その前に色々準備しておかなければ!と思ったものの、退職したとたんにドッと疲れが出てしまい、何もやる気が起きず(笑)。

出産予定日に確実に産めるとは限らないため、毎日ドキドキでした。

重い腰をあげて、まず取り掛かったのが出産の準備でした。産院に入院する準備や最低限の必要なものの買い出し、2人目生まれてからは里帰りするつもりだったので、ベビーバスや洋服、哺乳瓶など実家に荷物を運び入れていました。

あとは、上の子とのコミュニケーションの時間にあてました。当時2歳。ママが1週間入院して会えないこと、赤ちゃんが生まれたらお世話でかかりきりになってしまうこと、さみしい思いをさせてしまうので目いっぱい時間を作りました。

帝王切開だったので入院する日、「ママがんばってね!」と言ってくれましたが、毎日ママとハグして寝ている子、私のほうがさみしくて心配になりました。

パパにも1週間有休をとってもらい、おじいちゃん、おばあちゃんにも協力してもらうことにしました。そんなこんなで、まったく失業給付をもらう準備はしませんでした…。

また、離職票など失業給付に必要な書類が届くのに、離職してからだいたい2週間くらい時間がかかります。もし2週間以上かかる場合は、会社に問い合わせをおすすめします。ハローワークに会社が資料を送って手続きするので、会社かハロワのどちらかで手続きが滞っている可能性があります。会社に聞きづらければハロワに連絡をして相談しても良いと思います。

なので、実際に動き出したのは、無事に出産し、年が明けてからでした。

1月に入り、ハローワークへ手続きに行きました。赤ちゃんも一緒に連れていくか迷いましたが、まだコロナが出始めの時期だったので、感染の恐怖が強く、実家に預けて通っていました。

受給に必要な書類

手続きに必要な書類は下記のとおりです。

  • 雇用保険被保険者証(自分が雇用保険に加入していることを証明する書類で、退職時に受け取ります)
  • 雇用保険被保険者証離職票ー1(離職中であることを証明する書類で、会社から送られてきます)
  • 雇用保険被保険者証離職票ー2(勤務していた会社の情報、賃金の支払い状況、離職理由がかかれた書類で、1と同様に退職すると会社から送られてきます)
  • マイナンバーカード(マイナンバー通知カード、個人番号の記載ある住民票でもOK)
  • 身元確認書類(運転免許証、パスポートなど。マイナンバーカードがあれば、必要なしです)
  • 証明写真(私は近くの家電量販店の証明写真撮影機で撮影して、持っていきました)
  • 印鑑
  • 通帳またはキャッシュカード

二度手間をさけるためにも忘れずに準備して持っていきましょう。私が申請したのはコロナ禍だったので、念のためハローワークに電話してから行きました。窓口が空いている時間帯を教えてくれましたよ。

実際に私が受給するまでの流れ

ここでは、私が失業給付を受給申請して、受給されるまでを時系列で紹介していきます。

  • 2020年3月 妊娠判明、会社へリモートワーク打診
  • 2020年3月中旬~許可が下りリモートワークを開始
  • 2020年4月 緊急事態宣言発令。全社員フルリモートへ。
  • 2020年6月 全社員リモートワーク解除、私はそのままリモートワーク継続
  • 2020年8月 会社倒産の発表がある
  • 2020年9月 会社社長との面談にて、退職勧奨ともとれる発言で退職を決意
  • 2020年10月 退職
  • 2020年11月 出産
  • 2021年1月4 日 失業給付のため基本手当(失業手当)の申請

※出産、産後ということもありすぐに働けないので、受給期間延長申請を行いました。その時に必要なものが、母子手帳です。出産日など、働けない状況を確認するために必要でした。本来ですと、出産前の書類がそろったタイミングで行うのがベストです。ただし、申請しに行った日に記入しても大丈夫でした。

  • 2021年1月11日 7日待期期間
  • 2020年1月12日から給付開始90日間 ※失業保険の加入期間が1年未満だったため90日
  • 2021年4月中旬 受給終了 

※コロナの影響もあり特例措置があり。まだ就職先が決まっていない私は「個別延長支給決定」を受け、プラス60日間受給延長へ。

  • 2021年6月 仕事が見つかり、6月中旬から働けることになり受給終了

※最後の受給認定日はすでに働き始めている日だったので、電話で問い合わせしました。就職日の前日に来所してくださいとのことで手続き完了。トータル150日分を受給できました。

私の場合は、基本手当の日額が給付率80%でした。仕事が決まり働くまでの間、定期的な収入を得ることで、精神的に安心しました。

これまでもらっていた給与よりも少なくなりますが、貯金を切り崩すことなく計画的にお金を使え、就職活動にも専念できました。

雇用保険に加入するには条件があるのですが、いざというときにはとても役立ちます。加入条件を満たしている場合は、今、加入しているのか、確認してみてください。

ピックアップ失業保険Q&A

これまで、お話した流れで、個人的に私が知っていてよかったと思った失業保険に関するQ&Aをまとめました。一問一答形式でまとめているので、良かったら参考にしてみてください。

Q.会社が倒産してしまった場合は、失業保険はすぐにもらえるのか?
・倒産の場合は、給付制限期間は7日間。8日目から受給できる

Q.失業保険を全額もらう前に就職したら?
・早期に安定した職業についたときにもらえる手当「再就職手当」がもらえる

Q.受給中は、内職やバイトはNGなのか?失業手当を受給できなくなるのか?
・金額や働く時間にもよるが、申請すればバイトもしながらでも受給できる

Q.妊娠中、育児中ですぐに働けない場合は?
・期間延長申請ができる、出産育休が終わった後に、ハロワに行けば受給開始できる
(私の場合は母子手帳をもっていっていきました。出産日が記載したページをコピーされました。)

Q.退職理由を自己都合退職扱にされてしまった場合は?
・退職理由によるが、納得できない場合はハロワークに窓口で相談することで、会社都合による退職になる場合がある

Q.基本手当日額、給付率はいくらなのか?
・離職者の賃金日額や年齢によっても算定方法が異なる。45~80%の給付率となる。
こちらの「雇用保険の基本手当日額が変更になります」厚生労働省のページを参考になさってみてください。

Q.コロナ禍で、なかなか仕事が見つからない…受給期間は延長されるのか?
・特例措置があり、受給期間が延長になった(60日分追加でもらえた)。
※変更する場合があると思いますのでご確認ください

Q.就職が決まった。受給認定日は働いていていけない場合はどうすればいいのか?
・就職日の前日にハローワークへ行けば認定してもらえる。

詳細は、下記の厚生労働省の「雇用保険制度」のWEBサイトをご確認ください。また、居住地域のハローワークへ問い合わせてみてくださいね

雇用保険制度|厚生労働省WEBサイトより

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/koyouhoken/index_00003.html

コメント

タイトルとURLをコピーしました