「子どもが小学生に上がって、だんだん手が離れてきたからしっかり働きたい」「どうせ働くなら正社員になってキャリアを積みたい」「安定的に高年収が欲しい」と考えている主婦の方へ、今回の記事はブランクがあっても、正社員になって再就職できる方法を調べてみました。
私は派遣社員として働き出してから3年が経ちます。ふと、こんなことを思いました。
専業主婦から社会復帰もできたし、そろそろ私も正社員としても働けるんじゃないかしら…?
出産時には、主婦だったものの、派遣社員として派遣先で仕事を3年してみたら様々な刺激を受けるようになってこう考えるように。といっても、子ども達はまだ保育園児。熱やケガで保育園からの呼び出しもしょっちゅうです。しかし、2人目が小学校に上がる頃には、子育てと両立しながら正社員で働くことを目指したい!と最近考えだしました。
そこで、動けるべきタイミングが来たらすぐ波に乗れるように、情報を集めることにしました!
今回は主婦でも、いったんキャリアが中断してしまったママでも、正社員として働けるのか? 時短勤務が可能な正社員はあるのか? などの情報を調べてみました。 正社員で働きたいと考えるママは、向上心もあって、子育てだけでない自分の未来のことも考えて行動できる方だと思います。
ぜひ、自分が目指す働き方にトライしてみてください!
主婦が正社員になりたい理由は?アンケート結果から考察
主婦が、パートではなく正社員になりたい理由は何だと思いますか?
私の場合(今の派遣と比べてですが)は大きく2つ、待遇面と賃金面でした。
主婦に特化した求人サイト「しゅふJOB」を運営している株式会社ビースタイル メディアでは、2021年に「しゅふ層の「正社員希望」の本音をテーマにアンケートを実施」しています。そのデータが興味深かったので、ご紹介します。
将来的に正社員で働きたいと思いますか?
引用データ:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000635.000003176.htmlをもとにグラフを作成
このデータを見ると、正社員で働きたいと考えている主婦は、55%と半数以上います。
正社員で働きたい理由
引用データ:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000635.000003176.htmlをもとにグラフを作成
正社員で働きたい理由は、長く働き続けたい、雇用が安定している、ボーナスが欲しい、非正規よりも福利厚生や休みが充実など、雇用や条件面の安定を考える傾向にあるようです。
そのほかに、キャリアアップやスキルアップ、裁量ある仕事に取り組んでみたいなど、今後のスキル面を考えて正社員を希望する主婦も多いようです。
つまり、正社員は賃金面や休み面が非正規よりも充実しているので、正社員を希望して働く理由になっているようですね。
また、任された仕事に対して、成果をもって答えたい、責任をもって働きたいなど、裁量権をもってしっかり働きたいという向上心旺盛の方が、正社員へ挑戦してみたいと考える傾向にあるようです。
私の場合【派遣社員3年を経て、正社員へ挑戦したい理由】
派遣社員として3年働いている私は、「正社員へ挑戦してみたいな」という気持ちにどんどんなってきました。理由は複数あります。
- 雇用を安定させたい
- もっと高収入を狙いたい
- 責任や裁量をもって業務をこなしたい
- 仕事の幅が広く働けそう
- 新しい事にもチャレンジできる環境がある
ポジティブ面は上記のような理由です。アンケート結果と同じ意見が多いです。一方で、正直なところ、派遣社員の働き方に満足できない部分が出てきたとも言えます…。
私が勤めてきた中で、派遣社員のデメリットだと思う理由は、以下の通りです。
派遣では3年ルールがあって、同部署では働き続けられない
私は、有期雇用派遣社員のため、3年以上は同部署にはいられません。必ず異動がする必要が出てきます。つまり、派遣先が大手企業で複数の派遣社員が働いている場合も、違う部署へ行く必要が必ずあります。3年で満了となると、次のお仕事を派遣元に紹介してもらうか、自分で探さなければいけません。
慣れてきて居心地が良いなと感じても仕事を変えないといけないとなるのは、はっきりいってめんどくさいです。
また、保育園や学童での利用申請で、「就労」として出していても雇用契約終了日が年度末の3月末になっていると、自治体によって就労として採点してもらえない(利用制限付きになる)場合も出てきます。
パートや契約社員なら直接の雇用契約となっているので、勤め先に期間限定の契約になっているか、いつまでの契約になっているのかはチェックしておきましょう。相談すると、融通を利かせてもらえるかもしれません。
やっぱり給料がもっと欲しい
派遣社員はパートよりも時給が高く、そこは最大のメリットだと思っています。ただ、正社員はほとんどが固定給ですが、派遣社員は時給で働いているので、休日や祝日が多い月は、稼働時間が減り給料も減ってしまいます。非正規社員のツラいところですよね。
その点、正社員は月給制のため、休みが多い月少ない月関係なく、安定的に固定給が得られて高め傾向。家計管理の見通しも立てやすいと思います。
実際私も、年末年始や5月、8月のお休みが多い月や、有給が使えず子どもが発熱やインフルエンザなどでお休みが続いてしまったときは、給与が結構減ってしまい、家計がしんどかったこともありました。
裁量をもって働いてみたい
派遣社員では業務範囲が決まっています。契約書にも業務内容が書かれているため、それ以外の業務は基本的に依頼されないことがほとんどです。
それがメリットになる場合もありますが、「もっと違った業務を覚えてみたい」と思っても、派遣社員では出来ないことがあります。裁量権もないので、基本的には派遣先社員の指示の元、業務を行います。業務内容にもよりけりかもしれませんが、まずはお伺いを立てて、許可が下りたらできるイメージです。
つまり、自分で意思決定をして柔軟に動くことができません。また、社員だけでの会議もあるため、派遣社員は蚊帳の外の場合も多いです(機密事項もあったり、部外者への情報共有になるためコンプライアンス的にも当たり前なんですが)。
少しの寂しさや、物足りなさを感じることがあります(笑)。
言われたことを的確スピーディにこなせる能力が求められると思いますが、「新しいことに挑戦してみたい」「裁量をもって自由に仕事をしてみたい」という人は、正社員が合っていると言えます。
もちろん、派遣社員で良い点もたくさんあります。
- 時間になったら気にせず帰れる
- 時給はパートより高い
- 仕事ができる正社員がどのような仕事の仕方をしているか盗める
- 正社員のような重い責任を持たなくて良いので、精神的に気楽
- 言われたことを(指示をもらって)やることが好きな人は向いている
- 雇用期間は3か月更新なので仕事がイヤになった、合わないと感じたらすぐに辞めることもできる
私は派遣社員を経験してみなかったら、正社員へ挑戦してみたいという気にならなかったと思います。今の職場で、仕事ができる正社員の方々がイキイキと働いている姿を見て、私も自分主体でやってみたいな、と働く意欲が強くなっていきました。
豆腐メンタルなところがある私の場合は、「未就学児を抱えながら、初めから正社員のような責任ある仕事をバリバリこなすことができるだろうか…残業せずに仕事は終えることができるのだろうか…」とストレスや不安に感じることもありました。
その点、派遣社員は正社員のような重い責任を持ったり、目標達成のための数字を追ったり、自分主体で動かなくても良い場合もあるし、子どもの病気で仕事を突発で休んでも後ろめたい気持ちになったり、そんな心配がない点が良いところです。
とくにブランクがある主婦の方は、派遣社員から始めて少しずつ仕事を覚えたり、職場感覚を思い出したり、パソコンスキルを取り戻したりと職業訓練の場にするのも良い手だと思います。
パソコン管理ツールにも最新版や流行りがあったりするので、「職場環境」に慣れる意味でも、派遣社員から始めて、実績を積んでいくのがおすすめです!
社員に近い位置で仕事も見れるので、どんなことを社員はやっているのか、仕事ができる人を見つけて、パソコンツールの使い方やタスク管理方法を教えてもらったりと、その人の仕事をぶりをまねたり、見て盗むこともできます。仕事がデキル人は、他の会社でも通用するスキルを身に着けている場合がほとんどで、大手企業に属している可能性も大きいです。
自分が正社員で応募するときにも役立つと思うので、大手企業に派遣社員として職場に慣れるチャレンジをしてみるのは結構おすすめです。
正社員と非正規社員と比べたメリットとデメリットは?
正社員と非正規社員(パート、派遣社員、契約社員)と比べたメリットとデメリットは、どんなことが考えられるでしょうか? 主婦目線で正社員と非正規雇用で各項目を設定して比較してみました。
比較項目 | 正社員 | パート | 派遣社員 | 契約社員 |
---|---|---|---|---|
収入面 | 収入が高い | 収入が低い | 収入がやや低い | 正社員より低い |
将来性 | 無期雇用のため、将来の雇用の保証はある | 有期雇用が多く、将来の雇用の保証がない | 有期雇用がほとんどで、派遣切りなど将来の雇用の保証がない | 1年ごとの契約になる場合が多く、将来の雇用の保証がない |
キャリア | キャリアアップを目指せる | キャリアアップの道が限られる | キャリアップの道が限られる | 正社員よりは限られる |
家事・育児 | 業務が終わらないと残業の可能性もあり、家事育児との両立が厳しい | 好きな時間に働けるので、両立しやすい | 好きな時間に働けるので、両立しやすい | 正社員と同様の勤務時間の場合が多いため、両立は厳しめ |
社会と接点 | 正社員の場合は会社の顔として、外部の人や社会との接点をもちやすい | 決まった人との顔合わせが多い。社会との接点が薄い | 決まった人との顔合わせが多い。社会との接点が薄い | 正社員と同様の場合も多いので、社会との接点をもちやすい |
いかがでしたか? 正社員と非正規とのメリットとデメリットを天秤にかけて、雇用形態を選ぶと良いと思います。
パートに比べて正社員のほうが賃金は高い?
言わずもがなですが、結論としては正社員のほうがパートよりも賃金は高いです。では、正社員と非正規社員では、どのくらい差があるかについて調べてみました。厚生労働省が出している「令和4年賃金構造基本統計調査の概況」という資料をもとに表にしてみました。
女性の雇用形態と、企業規模について賃金格差について示したものです。
引用元:厚生労働省令和4年賃金構造基本統計調査の概況 雇用形態別にみた賃金より
女性正社員 女性非正規 会社規模 賃金(千円) 賃金(千円) 大企業 307.8 206.0 中企業 273.8 198.0 小企業 251.8 187.6 雇用形態、性、企業規模別賃金、対前年増減率及び雇用形態間賃金格差
正社員と非正規社員では、大企業にあたっては101万円、中企業では75万円、小企業では64万円もの開きがありました。
生涯年収になると、だいぶ開きが出てきてしまいますよね。
主婦が正社員を目指す際の注意点
給与面やスキル面では正社員が得なのは分かりましたが、主婦が正社員を目指す際には、以下の点に注意する必要があります。確認しておきましょう。
1. 家事・育児との両立
正社員として働くためには、長時間労働になることもあります。家事や育児との両立をどのようにしていくのか、夫や家族と事前にしっかりと計画しておくことが重要だと思います。
2. ブランクによるスキル不足
主婦経験はマルチタスクをこなす能力を養っているとも思いますが、必ずしも仕事に活かせるとは限りません。ブランクによるスキル不足を補うために、資格取得や職業訓練などを活用しましょう。
3. 企業側の採用基準
企業によっては、残念ながら専業主婦やブランクがある主婦を積極的に採用していない場合があります。企業側の採用基準を事前に確認しておくことが重要です。
4. 家族の理解と協力
正社員として働くためには、家族の理解と協力が不可欠です。家事や育児を分担してもらうなど、夫や家族と協力して仕事と家庭生活を両立していく必要があります。または、家事代行やファミリサポートでの子どものお迎えを頼むなど、外部サービスの活用も視野に入れましょう。
5. 体力と精神力
家事・育児に加えて仕事をするとなると、やはり体力と精神力が必要になります。体調管理に気を配り、初めは無理のない範囲で仕事を進めていくことが大切です。
注意点への対策方法
それぞれの問題に対した対策方法を実践して、正社員への道をあきらめずに進めてみましょう!
家事・育児分担の明確化:家事や育児を家族と分担することで、負担を軽減することができます。
時間管理の徹底:限られた時間を有効活用するために、時間管理を徹底しましょう。
体調管理の徹底:体調を崩すと、仕事にも支障が出てしまいます。体調管理に気を配りましょう。
周囲の理解と協力を得る:家族や友人、職場の上司や同僚など、周囲の理解と協力を得ることで、働きやすくなります。
無理のない範囲で仕事を進める:最初から完璧を目指そうとせず、無理のない範囲で仕事を進めていきましょう。
主婦が正社員として働くことは決して簡単ではないと思いますがありませんが、事前の準備と周囲の理解と協力があれば、目標を達成することは可能だと思います。
主婦が正社員を目指すための具体的な行動
専業主婦が正社員を目指すには、以下の5つのステップを踏むと良いと思います。何はともあれ自分のキャリアの棚卸を行って、行動するのみです!
1. 自己分析
目標の明確化
なぜ正社員になりたいのか、具体的な理由を明確にします。例えば以下の視点が挙げられると思います。
- 経済的な目標(家計の足しにしたい、老後の資金を貯蓄したいなど)
- 自己実現の目標(社会貢献したい、スキルアップしたいなど)
- キャリアアップの目標(管理職になりたいなど)
自分の強み・弱みの把握
これまでの経験やスキルを棚卸しします。家事や育児で培ったスキル(時間管理、段取り力、コミュニケーション能力など)も立派なスキルです。主婦はマルチタスクをこなしながら日々を過ごしていると思います。具体的なエピソードも交えてタスク管理をしていたなどとアピールすると、採用者も想像しやすいと思います。他にも以下の視点で強み、弱みを整理してみましょう。
- これまでに取った資格(IT関連の資格、語学資格、簿記、FPなど)
- 語学スキル(英検、TOEIC、留学経験など)
- 過去の仕事経験(どんな業務を何年くらい行ってきたか)
- 仕事の成功体験、失敗体験
得意や苦手なことの把握
希望する職種・業界の検討
自分の好きや得意、自分の強みを活かせる職種・業界を探します。(逆に自分が苦手、嫌いだと思うものを外すと良いです)
- 家事や育児との両立しやすい職種は?(フレックスタイム制、在宅勤務制度など)
- 興味のある分野は何か?
- キャリアアップの可能性はあるか?
- 業界の将来性はあるか?
2. スキルアップ
不足しているスキルの把握
希望する職種・業界で求められるスキルを調べます。資格、語学力、専門知識、ITスキルなどはどのくらい必要なのか?もし足りない場合は、どうやってアプローチするのか?または、資格を取得してみるかなど対策をしましょう。
スキルアップの方法
スキルアップの方法には、独学からスクールに通うなどさまざまあります。
- 資格取得:国家資格、民間資格など
- 職業訓練:ハローワークや自治体が主催する職業訓練
- 通信講座:時間や場所に縛られずに学習できる
- 独学:書籍やインターネットなどを活用
自己PRの練習
面接で自分の強みをアピールできるように練習します。具体的なエピソードを用いて、説得力のある自己PRを準備しておくのが望ましいです。
3. 情報収集
求人情報の収集
- ハローワーク、転職サイト、求人情報誌などを活用
- 希望する職種・業界、勤務地、勤務時間などの条件で絞り込む
- 企業の評判や福利厚生なども確認
受ける企業の口コミは絶対調べておいた方が良いです! 良い悪い評判が入り混じりますが、一意見として自分が受けるのにふさわしいか?判断材料になりますよ。無料登録で、簡単に企業の口コミが見れるサイトを参考に貼っておきます。
企業研究
- 興味のある企業のホームページや(もしサイトに貼ってあれば)パンフレットなどを閲覧
- 企業理念、事業内容、社風などを理解
- 企業説明会に参加
4. 就職活動
履歴書・職務経歴書の作成
自分の強みやスキルをアピールしましょう。ブランクがある場合は、その期間をどのように過ごしていたかを説明できるようにしておきましょう。
面接対策
- 模擬面接などを通して、面接に慣れる
- 想定される質問への回答を準備
- 身だしなみにも気を配る(第一印象はやはり大切です…!)
内定後の手続き
- 入社手続き
- 社会保険加入手続き
- 家事・育児との両立に向けた準備
5. 働きながらスキルアップ
研修制度の活用
企業が提供する研修制度を活用し、新しいスキルを身につけ、キャリアアップに挑戦してください。
オン・オフの切り替え
仕事とプライベートの時間をしっかりと分けることも必要です。しっかり休息をとるなど、体調管理にも気を配りましょう。
6. 周囲の理解と協力
家族の理解と協力
- 家事や育児を分担してもらう
- 協力して仕事と家庭生活を両立
職場の人とのコミュニケーション
- 積極的にコミュニケーションを取る
- 困ったことがあれば相談できる人を見つけておく
主婦が正社員として働くことは決して簡単ではありませんが、事前の準備をしっかりし、働く上でも周囲の理解と協力があれば、目標を達成することは可能だと思います。
正社員になりたい主婦におすすめ&登録すべきエージェント
最後に、主婦におすすめの正社員求人を紹介します。
フルタイムでの正社員はまだ厳しいと感じるなら、時短正社員やリモートワークOKの求人を取り扱っているエージェントを活用するのはいかがでしょうか?
正社員のメリットを活かしつつ、働き方の条件だけ変えれば、キャリアも子育ての時間もあきらめなくて済みますよ! 初めの条件設定が何より大切になるので、妥協せずにプロに任せるのが手です。エージェントを使うメリットは以下の通りです。
- 条件面や給与など企業とのやり取りを仲介してくれる
- 自分が希望条件に沿った求人を探してくれる
- 今や今後のキャリア相談ができる
- 非公開求人に応募できる
- 専門のキャリアアドバイザーによって面接対策ができる
今回紹介するのは、主婦でも働きやすい条件で仕事を探してくれるエージェントです。これまでのキャリアを活かして正社員へ再チャレンジしたい主婦の方は、まず相談・利用してみましょう!
もしかしたら、時短勤務やリモートワークをしながら正社員を狙える求人が見つかるかもしれません。興味ある方は活用してみて、チャンスをつかんでくださいね!