仕事探しにおいて、「自分の希望の整理」と「譲れない条件は何か」の洗い出しが終わったら、次のステップは「妥協点を見つける」です。
ここでは、「妥協点を見つける」方法とメリットについてまとめています。
妥協って悪いこと?
「妥協をする」というと、「しぶしぶ」とか「やむを得ず」とか、ちょっとネガティブな言葉が浮かぶかもしれません。
でも本来、妥協の意味は「主張が対立している場合、互いの主張を幾分かずつ譲り合って、一つの結論・取決めを導き出すこと」となっています。
ここでのポイントは、譲り合いですね。
なので、自分の中の主張「自分の希望条件」と相手側の主張「雇い主側の希望条件」が合うことで、就業の決定になります。
自分だけの希望を押し通していても、雇う側の希望に合わない場合は、いつまでたっても仕事が決まりません。相手の合格ラインに達せられる条件まで、自分が無理のない範囲で譲歩できれば、合格の可能性もあるわけです。
私の事例:働く上でどこを妥協したのか?
私の場合は、派遣先との顔合わせ(という名の面接のようなもの)をしたときに、子どもの迎えがあるので、18時までには迎えに行かなければいけないことを伝えていて、就業時間が9時~17時を希望していました。
しかし、正社員さんの通常の勤務は9:30~17:30、通常時の残業はないが、繁忙期だけは可能な範囲で残業をしてほしいとお願いされました。
繁忙時期は、3か月程度なこと、また30分の残業ならできると伝えました。さらに、夜できない分、朝の時間なら1時間程度早く就業できることも伝えたところ、採用に至りました。
家庭の状況はそれぞれ違いますし、人によって無理なこともあると思います。私の場合は、朝の保育園送りだけは夫が担当してくれていたので早出が可能でした。
妥協できていなかったら、きっと採用には至ってなかったと思います。だからといって、無理なことは無理でいいと思います。
私の場合は、「保育園のお迎えに間に合う18時までにお迎えいけること」が譲れない条件だったので、それ以外の部分で、可能な範囲で妥協できました。
自分が妥協した点と譲れない点を表にしてみました。
希望 | 譲れない点 | 妥協点 | |
---|---|---|---|
私 | ・子どものお迎えがあるから勤務時間は9時~17時が希望 ・残業はできない | ・18時までに子どもの保育園へお迎え行く | ・17:30までなら残業可能(在宅勤務の場合は17:45まで可能) ・早出は可能 |
会社 | ・定時勤務は9:30~17:30 ・繁忙期は残業が発生する(人によるが2時間くらい残業が発生するかも) | ・繁忙期はどうしても業務量が多いため可能な範囲で残業してほしい | ・9時~17時勤務可能 ・早残業という形でも対応してくれると助かる |
実際に顔合わせの時に決定した内容と、1年経った実際の勤務内容を比べてみました。
決定した内容
- 勤務時間:9時~17時
- 残業:出社の場合は最長17時30分まで/在宅の場合17時50分まで
- 早出:できる範囲で可
実際の勤務内容
- 勤務時間:9時~17時
- 残業:在宅の場合がほとんどだったので、17時50分まで。出社の場合はお迎えがギリギリになるため17時20分には帰っていました。
- 早出:朝は8時ごろから開始(もしくは7時30分頃から開始し、子どもの朝ごはんやお着換えの時間は中断で対応)
決定した内容と大差なく、実際に勤務できました。子育てと両立しながらの残業は、正直キツイと思うこともありましたが、時期が限られていること(繁忙期だけ)と、残業代は割り増し分もあり結構もらえたので、稼ぎたい私にとってはおこづかいが増えた!と思えて良かったです(笑)。
妥協点が見えると、自分の本当に嫌なことに気付ける
妥協点を探っていくと、自分が本当に我慢できないこと、嫌なことが浮き彫りになってきます。
私の例ですと、就業時間が条件の1位だったのに、結果8時の早出もOKになっていました。繁忙期も経験しましたが、8時から働くのも苦になりませんでした。また、在宅勤務だったから続けられたと思います。
そこで、わかったのは、妥協できるということは、自分にとってそれほど苦痛なことではないということです。
朝が苦手な人や、子どもの保育園準備と送迎が必要な人では、これは苦痛に感じてしまうかもしれません。
私の場合は、早起きが得意で自然と5時起きが習慣になっていました。逆に夜が苦手で、21時にはもう眠くなってしまいます…。寝てしまうので、残業は基本的に無理なんです。
早起きして、子ども保育園への準備、家事、朝食の準備さえできれば役割は終わり。夫をたたき起こしバトンタッチすれば、自分の仕事をスタートできます。だから続けられました。
逆に「19時頃まで残業してください」という条件だったら、絶対無理だったのでお断りしていました。
他にも、こんな例もあると思います。
友人の事例:働く上で一番大事に考えていることは本心か?
友人の例ですが、「子どもがいるので、休みが自由に取れること」を重要に考えていました。
友人は、介護職の調理補助という職場でしたが、入ってみたところ、お局的な人がいて職場の雰囲気を乱す人だったそうです。友人に対しても嫌味を言うことも増えてきて、精神的に少し参ってきていたたそう。(どこにでも意地悪な人って一定いますよねー!!)
一番重要視していた、子どもの突発の熱や自分の都合などで休みたい日は、当日でも休みやすかったといいます。
その他は、仕事内容もとくに自分がやりたいことではなく、人間関係はギクシャク、さらに仕事内容も長期間休む人やお局様は仕事をサボりがちだったようで、必然的に他人の分まで仕事をやらなければならない、という状況。
「休みやすい」という、その1点だけで頑張って続けていたけれど、仕事に行く日になると「仕事行くの嫌だなー」「憂うつだな」と感じていたそうです。
そこで、分かったのは、妥協ができなかったところは職場環境(人間関係)だったということです。結果、本人は退職して他に会社へ転職しました。
今の職場は、ビックリするほどみんな優しくて、聞けば丁寧に教えてくれるって言っていました。前の職場と比べると特にそう思うのでしょうね。職場環境も良く、しっかりした会社で「なんでもっと早く辞めて、次を探さなかったのか!」と言っていました。
探すことも面倒に感じてしまい、実行に移せていなかったそうですが、相談を受けた私を含めた友人達に「そんな職場とっととやめなー!時間と人生がもったいないよ!」と言われ続けて、奮起して転職活動しました。本人の頑張りの結果ですが、本当に良かったと思います(笑)。
皆さんは、いかがですか? 自分が本心で我慢できないことって、何ですか?
また自分と対話してみてください。
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