STEP1:自分の希望の整理

仕事探しの前にやること

子持ち主婦が働く上で何より大切したい条件は、子育てとの両立ではないでしょうか。私も、一番の条件はそこでした。

他にも主婦ならではの悩み、扶養で働きたいのか? 扶養を外れてもいいから稼ぎたいのか? 自宅から通える範囲の勤務先か? 残業はあるのか? 子どもの発熱などで当日休めるのか? などなど…。

条件をいくつか挙げると、働くことに対してハードルが高いと感じる方もいらっしゃるかもしれませんね。でも、自分が譲れない条件を把握して仕事を選びをすることは何より大切だと思います!

ここでは、自分が働く上で大事にした「自分の希望の整理方法」についてご紹介していきます。最後までご覧くださいね。

求人探す前に、まず自分の希望条件を洗い出そう!

「働きに出たい! 求人を探そう!」の前に、自分が働く上で大切にしたいことを書き出してみてください。希望する条件はもちろん、仕事に対する価値観も、とにかく思いつくままに書き出してください。

自分の希望条件を洗い出しは、とにかく時間をかけてやってほしいと思います。私も、求人を探すより何より、一番時間を割いたことは、「働く上で大切にしたい価値観」を洗い出したことでした。

なぜ条件や価値観を大事にするかというと、仕事のミスマッチを避けるためです。せっかく採用されて働き出しても、自分が大切にしたい価値観にマッチしていない場合は必ず後悔することになりますし、仕事を辞めることになります。私が実際にそうでした…。

職場との相性は、仕事内容や人間関係を含め、実際に入社してみないと分からないということはあります。

それでも、事前に希望の整理をすることは、「自分を大切にする」という点でとても有効です。なんとなく違和感があるなと感じたり、聞いていた仕事内容と違うと感じたり、それを感じ取ったのに、無理して働きだすと、少しのストレスや我慢が大きなイライラに発展して爆発してしまうことになりかねません。

「時給の良さで選んでしまったけど、人間関係がちょっとしんどいな…」とか、「あれ、自分は何を一番大切にして働き始めたんだっけ?」と、働いていると疑問が出てくると思います。そんな時に、条件や価値観がしっかり自分で理解していると、職場でミスマッチが起こった時にどういうアクションを取れば良いか分かります

価値観を無視した結果、やはり退職をしてしまった実話

価値観を大切にしてほしいと繰り返しお伝えするかというと、私の実体験があるからです。私は、倒産した会社に入社したとき、入社初日で違和感を感じました(笑)。「なぜ、そのまま働いちゃったんだーー!」と当時の自分に問いたいです…。

入社日、直属の上司が業務や事業の説明をしてくれて入社書類を書く段階になったときに事件は起こりました。突然「これも読んでおいてください」と渡された6ページくらいの小冊子。

そこには、「社長について」と書かれていました。なんと、中身は社長の取扱説明書(トリセツ)でした…。ま~!西野カナさんも真っ青の内容がたくさん書かれていました!! 

この度はこんな私を選んでくれてどうもありがとう。
ご使用の前にこの取り扱い説明書をよく読んで
ずっと正しく優しく扱ってね。
一店物につき返品交換は受け付けません。
ご了承ください。

急に不機嫌になることがあります。
理由を聞いても
答えないくせに放っとくと怒ります。
いつもごめんね。
でもそんな時は懲りずに
とことん付き合ってあげましょう。

引用元:西野カナ『トリセツ』 歌詞 Uta-Net https://www.uta-net.com/song/193479/

私もそんな歌詞…ではなく書類を読んだのは初めてで、ギャグでもなく実話なんですけどね。なぜこの歌詞が思い浮かんだかというと、なんとなく該当する部分があるな~と思ったからです。

「急に不機嫌になることがあります」→その通りでした。

「理由を聞いても答えないくせに放っとくと怒ります」→決定事項に理由を聞いてはいけません。また思い出し怒られることもあるので、悪い結果はすぐに報告に行ってまず怒られることが大切でした。

「とことん付き合ってあげましょう」→怒られたときはとにかく謝り、納得いく答えが出るまでとことん付き合う必要があるようです。

きっと、入社されて驚かれる方が多いから、こういった書類が渡されて事前に理解するという工程を組み込んでいるんだと思いました(もちろん、読んだらトリセツは回収されます。門外不出です)。

要は「社長は突然キレたり怒鳴ったりする場合があります。口答え、後での報告、要点を得ない話し方ではイライラしてしまうので、報告の仕方は間違えないでください。ただ、怒るのは期待の表れもあります。社員以外の人には(つまり、パートや契約社員などには)期待をしていないので本来なら怒りません」という内容だったと記憶しています。

遡ること、採用面接時、一次面接と二次面接がありました。一次面接は、一緒に働く社員の方と上長の2名で面接をしてくださいました。どちらもお若い方でしたが、聡明でとても和やかな雰囲気でした。

面接時に質問した際も、丁寧に事業の説明や実際の仕事内容の説明をしてくださって、こんな方々と一緒に働けるのはとても楽しみだなと思っていました。

無事に一次面接突破し、二次面接に進めたときに、初めてお会いしたのが社長でした。通されて面接時間まで待っていた会議室に、時間になって、トントンとノックされたと同時に扉バーン!といった感じで入ってきて、にこりともせず私の前の席に座りました。

立っていた私に、「どうぞ座ってください」と言ってくださいましたが、入ってくるなり、顔が怖い…。「あれ?おや?なんか怒っている…?」私もプチパニックです。

で、開口一番「履歴書と職歴見てますが、簡単に自分の口からこれまでのことを説明してください」と言われました。

こわっ、と思いながらも、これまでの自分の経験を話したのですが、なんせ私は職歴が長いのと、論理的に要点をまとめて伝えるのがへたくそで、こちらは一生懸命説明しているつもりなんですが、「うん、うん」といいながら、社長は自分の爪を見ながらつまらなそうに聞いていたのを忘れません!

「あー圧迫面接なのかな。そもそも私のことまったく興味ないよね」と心の中で思いながら、折れない心で話していました。

ただ、後から考えてみると、経営者の方は時間をとても大切にされています。相手が知りたいことだけを簡潔に話す、という術を身につけることは相手への配慮なのだと大変反省しました。要点を簡潔に分かりやすく伝える。愚痴のように書き殴りましたが。自分毎に置き換えて考えると、今後伸ばすべきスキルだと理解しました。

一番突っ込まれたのは、やっぱり転職歴で、「けっこう短期間でコロコロ仕事変えてますよね?なんでですか?」ここを突っ込まれました。
「おっしゃるとおり自分でも多いと思います。ただ、すべて退職理由は説明できますし、自分のスキルアップしていくために考えて行動した結果です」
とお答えしたのを記憶しています。そのあとは、何を質問されても、顔が引きつきながらも笑顔は絶やさずに、懸命に受け答えしていたのだけ覚えています。

最後に、「まぁ、スキル的に問題ないって前回の面接者から聞いているんで、頑張ってください」と言われ、始終ハラハラした面接は終わりました。その後、オファーレターが届き採用が決定しました。

話を戻しますと、「この時から感じた違和感」が、あとあと響いたということです。
入社当日に、社長のトリセツを見せられて「後出しじゃんけんじゃん!」と思いましたが、結局入社したのは自分の判断です。何を軸にするかが自分の中で明確ならば、入社しないという選択肢もあったという事です。

もし「怒られたり、ギスギスした会社では働きたくないな」が、条件の一番上なら辞退するべきでした。もし「時給が良いならある程度目をつぶれる」が条件にあるなら、理解した上で頑張るべきでした。

ここを明確に決めておくことで、後でツラくなることも減ると思います。なので、働くうえで希望の条件と価値観の洗い出しの大切さについて、強く皆さんにお伝えしたいです。

自分が本当に大切にしたい希望条件の整理方法

自分のことは自分が良く分かっているはずですが、案外理解していないものです。焦っているときや表面的なことで思考を辞めてしまうと後悔するので、じっくり自分と向き合ってほしいと思います。

実際に私が行った「働く上で大切にしたい自分の希望条件の整理方法」をお伝えします。

  1. 仕事に対する価値観
  2. 働くうえでの条件

以上、2点のポイントの整理方法をご紹介していきます。

仕事に対する価値観の洗い出し方

ひと言でいうと仕事観」になりますが、「人生観」でも良いと思います。仕事観ですと「自分が仕事に対してどう思っているのか?どんな意欲や目的を持って働くのか?」に対し、人生観は「自分が何のために生きるのか?どんな人生を歩んでいきたいか?」という違いがあります。

やり方は、紙に書き出すでも、スマホのメモ帳に書き出すでも何でも良いのですが、とにかく最初はどんな些細なことでも書き出すこと。頭の中にあるものを出すイメージで、書いてみてください。

仕事観でよく言われるのは、下記の3点です。

  • 仕事に対し、やりがいやスキルアップなど、心理的な価値を求める
  • 金銭面や社会的地位の高さを重視している
  • 自分よりも人や社会に役立つために働くことを考えている

これは高望みなのでは?夢を見すぎ?と思うこともどんどん書き出してみください。とくに主婦の方は、現実的で、きっとダメだろう、私なんて無理だろう、と初めてないのにあきらめモードの方が多いように感じます。

この作業は、誰も見ていません。1対1の自分との対話の時間。私もなかなか自分にワガママになれず、高望みなんて実力もないのに恥ずかしい!と自分だけなのに思っていました(笑)。

でも、やりたいことは自由ですし夢見たっていいじゃないですか。誰に気兼ねすることなく、自分が思うとおりに、アウトプットしてみてください。あとあと、自分の未来の理想像とこれまでの過去の経験を踏まえ、理想と現実とのギャップを埋めていく作業に入りますので、ご安心ください。

それでは、「働く条件」「職種」のポイントに絞って実際に私が行った方法を、お伝えします。

1.働く条件

皆さんが一番重要だと感じているのが、「働く条件」ではないでしょうか? とくに、子どもがいると、条件は重要になってきますよね。

まずは、しゅふJOBというサイトで、「パートを選ぶときの主婦の人気条件ランキング」のベスト5をご紹介したいと思います。

第1位…家からの近さ

第2位…時給の高さ

第3位…シフトが自由

第4位…短時間勤務

第5位…未経験でも可

出典:しゅふJOB「パートを選ぶ時の主婦の人気条件ランキング!」 https://part.shufu-job.jp/news/knowledge/6750/

ご自分と照らし合わせてみていかがでしょうか? まさにその通り!と思う方も多いかもしれませんね。つまり、働くママにとって特に押さえておきたい条件は以下の項目です。

  • 勤務地
  • 時給、月収
  • 勤務時間と休みやすさ

必ず洗い出しておきましょう。私の例では、こうやって書き出しました。

勤務地

家から通勤30分以内(駅までの徒歩、乗車時間を含む、ドアドアでの時間)。帰りは保育園へのお迎えの時間があるので、職場から保育園まで40分以内で行けるところ。できれば在宅勤務も可能なところ。

なぜその条件なのか?
・子育てと両立するため、短い時間で稼ぐ必要があるから ・通勤時間が長いと、その分の時給単価が下がってしまうから ・0歳児のお迎えが18時までだから ・できれば在宅勤務も可能な職場で通勤する時間を働く時間に充てたい

時給

時給1,400円以上(前職と同様以上が希望)。

なぜその条件なのか?
・前職と同様以上の時給が希望だから ・年収200万円以上稼ぐをめざしたいから ・1,400円×6時間×20日=168,000円(ひと月)を目指すと年収200万円達成するから ・使い道は子どもの学資貯金、生活費、自分のおこづかいが十分に賄える額だから ・子育てと両立するため、短い時間で稼ぐ必要があるから時給は高めが良いと考えたため 

勤務時間と休みやすさ

勤務時間は、9時から17時まで。休日祝日の休み。子どもの体調不良に突発的な休みにも寛大な職場。

なぜその条件なのか?
・子どもが0歳のため、延長保育が不可だから(子どもが通園している園では、離乳が済んでいないため預けられませんでした) ・子育てと両立したいため土日祝日休みが希望 ・18時までには保育園へ迎えに行けるまでなら残業も可能 ・子育て中の社員が多いなど、職場環境が子どもの突発的な休みにも割と寛大であると体制が整っていると思われたから

皆さんもあると思います。子どもがいると、家と職場の近さは必須と考える方も多いかもしれませんね。実際に、私の友人にも聞くと、「今の職場は家から自電車で5分」とか「最寄り駅の近くにある」とか、近いのは絶対条件な子が多かったです。

自分に合った希望条件を整理してみよう!

「なぜ、その条件を自分が希望しているのか?」まで腹落ちしていると、ブレません。必ず条件出しとセットでなぜ部分もリストアップしてみてください。

コロナ禍になってみて、職種によってはリモートワーク可能な仕事も増えたと思います。私もリモート勤務できるかどうかも、必須条件の一つでした。

電車通勤が長いと、人身事故があったり電車が動かない場合、帰宅もできず、保育園のお迎えが遅れてしまうパターンもあります。実際、私も通勤で電車に50分乗っていたとき、人身事故でお迎えが行けずにとても困ったことがありました。最近は、震災のことも考えると、自宅からの距離は結構大事だと思います。

「勤務時間」と「休日」に関しても、保育園の送り迎えに行く時間を考えて、無理のない時間を選びました。私は週5日働こうと決めていたので、とくに、就業時間は17時までが必須。働くママは、仕事の後に、別の主婦仕事が待っています。子どものお迎え、家族の食事準備、子どものお風呂、食事の片付け、洗濯物の取り込み、明日の準備など…エンドレス家事です。

私の友達の中には、「週何日かは小学生の子どもを家で迎えてあげたいから3日だけ勤務できるところ」とか、「美容師だから土曜日は出るけど、日曜日はお休みにしてくれるところにした」とか選び方はさまざまでした。

そして「時給」。働く時間が限られると思うようにお給料が稼げないのが悩みの種ですよね。私の場合は週5で働くなら、夫の扶養を外れようと考えていました。自分の希望に合わない時給で働いてしまうと、扶養を外れて社会保険や税金を支払うと、扶養内で働く方が手残りが多くなり、働き損になってしまいます。

それがいわゆる、主婦の106万円、130万円、150万円、201万円の壁などと言われるやつです。「扶養の壁」の中には、「社会保険」と「所得税」の2つの壁があります。損をしたくなかった私は、実際に仕事を探す前に詳しく調べました。

詳しく知りたい方は、社労士さんが書かれている情報を参考になさってみてください。
勉強になったYouTubeです→出典:FPナナコ https://www.youtube.com/watch?v=YjXsgv5AmKY

2.希望の職種

まず一番押さえておきたいのは、「自分が今一番興味がある仕事内容は何ですか?」です。

中には、専門職として資格を持っている方もいらっしゃるかもしれませんね。

例えば、看護師、薬剤師、美容師、保育士、介護士など、資格を持っていないと働けませんが女性に人気の職種と言えます。また簿記の資格を持っていたら経理職、SEでは基本情報技術者試験などもあります。また、料理が好きなら調理師免許、栄養士などの資格を持っている方もいらっしゃるでしょう。

では、資格を特に持っていない人は、何を軸に選びますか? 独身時代に長年働いてきた職種や経験があるとこでしょうか? 希望条件が叶うなら仕事内容はなんでも良いですか?

ランキングに入っていた「未経験でも可」というのは、やりたい仕事にチャレンジしたいという表れではないかと私は思います。

例えば、飲食業経験がなくても、カフェで働いてみたい人は「未経験可」なら応募しやすいですよね。

もちろん、経験がない仕事や、資格が必須な仕事は応募のハードル自体上がりますが、チャレンジできなくはないと思います。

何時間働くのは人それぞれだと思いますが、仮に1日8時間働くとして、1日1/3を仕事に費やすことになります。どうせ1日の中の長い時間を仕事に費やすのなら、少しでも自分の興味がある分野の仕事を始めてみるのはいかがでしょうか。

なので、私が実際にやったことは、

  1. 自分のやりたいこと、やりたい業界、興味がある分野
  2. 自分のこれまでのキャリア、強み、自分が得意なこととできる事

この2つの軸を洗い出して、求人を探しました。私の場合は、

  1. 興味関心がある業界は、子どもに関係すること(子どもの教育や習い事、保育園や幼稚園などの学校、キッズ用品などの分野)
  2. 自分の強みは、WEBサイトのディレクション経験があり、進行管理が得意

なので、「教育メディア×進行管理」で探しました。それが、今の派遣の仕事(WEBサイト制作補助)につながっています。

他に抑えておきたいポイントは、会社の規模社風です。

「会社の規模」は、言わずもがなですが、大手企業なら倒産のリスクが下がります。私が以前いた会社は、正社員、パート合わせて20名規模の会社。ベンチャー企業でした。倒産したからというわけではありませんが、コロナ禍で急激に売り上げが下がり、実情は分かりませんが、運転資金もかなり大変になってしまったのではいかと想像できました。

今の時代、大企業だから安泰というわけはありませんが、やはり倒産リスクは低いと思います。
私は派遣社員で働くと決めたのですが、派遣先は大手企業が多く、大手企業にこれから入社するのが難しい場合は、大手企業の派遣を目指すという道もありだと思います。

実際に聞いた話ですが、Googleで派遣社員をされていたという女性のお話です。職歴欄で書けるのは大きな強みで、人脈もできたとおっしゃっていました。また、その会社独自の文化や人材との付き合いを通じて勉強になったとおっしゃっていました。

派遣でも、派遣先の休憩スペースや福利厚生などもほとんどの場合は使用できます。きれいなオフィスで働きたいという希望があれば探してみると、派遣先が大手企業ということも多いので、よく調べてみるのもいいと思います。

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