「子持ち主婦が派遣で働くのはやめたほうがいい?」「そもそも派遣社員に良いイメージを持っていない」という方に向けて記事をまとめてみました。
実際に私も以前は、派遣で働くことに抵抗があったり、周りから「ふーん、派遣で働いているんだ・・・(非正規なんだ)」と思われていないかしらと、どちらかというとネガティブなイメージを持っていました。
でも実際に自分が働き始めてみると、「私(40代子持ち)が求める働き方には合っている! これだ!」と思いました。そこで、一般的な派遣のイメージをご紹介するとともに、現役の派遣社員である私が、自分には合っている点、良いと思っている点、また同じ子持ち主婦で派遣社員として働いている人の声についてもご紹介していこうと思います。
皆さんが感じる「派遣」のイメージはどんなですか?
2019年に行われた「教えて!エン派遣」サイトから「派遣で働くメリット・デメリット」というアンケートを見つけました。その中で、派遣のイメージについて答えたアンケートが出ていたので抜粋してご紹介しようと思います。
引用元:教えて!エン派遣「派遣で働くメリット・デメリット」より引用
- 派遣ですと正社員よりも世間の目が厳しくて、何で派遣で働いてるの?と言われてしまうことがよくあります。
- 仕事のキャリアとして認められない風潮がある。
- 取引先の方に「派遣の方じゃ…」と言われて、正社員の人を出すように言われたことがある。
- クレジットカードの申し込みの際は、少し不利になるのでは、と思います。
- 派遣社員ができる仕事は契約された内容の範囲内に限られているので、仕事の幅を広げにくい。
- 正社員と比べ、任せられる仕事が決まっているため、目標を持ってスキルを上げていかないと成長できない点。
なるほど、これがいわゆる派遣社員のイメージでした。つまりは「社会的な身分や信用度が弱い」といったことが挙げられます。「何で派遣で働いているの?」と聞かれるという意見もあり、(正社員になれなかったから仕方なく派遣で働いているんでしょ?」と言われている気がする)という主さんの心の声ですよね…。
派遣は自ら選ぶ働き方ではなく「やむを得ずなった」というイメージがあるのかと感じました。中にはそういう考えをお持ちで、そういう目で見る方も残念ながらいるかもですね。
また、ビジネス上の問題解決を考えるメディア「Biz Hits」というメディアの中で「派遣社員として働いたことがある500人にアンケート調査をした「派遣社員のメリット・デメリット」の結果からこんな意見がありました。
引用元:Biz Hits「派遣とは?派遣社員の働き方・メリット・デメリットを解説」より引用
- 正社員より立場が弱いので気をつかう。いい案が浮かんでも「派遣社員が出しゃばったらいけない」と思い提案できない
- 下に見ておられる正社員の方もいるので、きつくあたられる場合があります
- 正社員から「どうせ派遣だから」と見下されることがあります
- 自分の会社というわけではないので、社員の中にいると疎外感を覚えることもある
- 名前を覚えてもらえず「派遣さん」と呼ばれることに「差別されている」と感じた
- 関連業務の会議に入れてもらえないことが多く「チームの一員として働きたい」という意欲がある場合は疎外感を覚えると思います
- 派遣先の社員に「お客さん扱い」されたとき、仕事がしづらい
以上の回答から「立場が弱い」「下に見られる」などと感じている傾向があり、「社会的信用が低い」「世間からの評価が低い」と感じている人もいます。
また、あくまで派遣先なので、自分の会社ではないため「よそ者感がある」と感じている人も多数います。
今の職場では「派遣さん」と呼ばれることもありますが、仕事を依頼されたり、個人宛へは言われたことはありません。しっかり名字で呼んでくれますよ。派遣同士でも、社員全員の事を指すときは「社員さん」と呼んだりもするし、差別ではなく区別かなと思いました。もし個人宛に「派遣さん」と言われるなら、その呼んでいる人の人間性の問題だと思います(笑)
つまり「派遣社員」=「派遣先は自分が勤めている会社ではないため、よそ者だし社会的信用度が低い」と感じて、あまり良いイメージを持てないのではないかと個人的に思いました。
そもそも、なぜ派遣社員の印象があまり良くないのか?
派遣社員のイメージがあまり良くないのには、以下の理由があるようです。
不安定な雇用形態で働いている・契約切れのリスクがある
就業の定着率が低い
長期雇用前提ではないのでスキルを身につける機会が少ない
研修期間が不十分
正社員になれなかったからしかたなく選択
正社員との待遇差がある
また、そもそも人材派遣業界に対する世間の目が、派遣労働者の「マージン」を取って成り立つビジネスモデルのため、あまり良く思われていない傾向にもあります。
30代後半から40代の人が該当!就職氷河期って覚えていますか?
アラフォーの皆さんなら、就職氷河期といえば、どんな時期だったかわかる方も多いと思います。世代でいうと、1990年~2000年代に就職活動を行っていた層で、30代後半から40代後半あたりの人が該当します。
就職氷河期とは、バブル崩壊後、企業が新卒採用を見送るなどして正規雇用を希望してもなかなか就職できなかった時代です。経済が低迷し「失われた10年」とも言われています。
大企業を含め採用を見送った企業が多く、雇用の損失が大きくありました。
まさに、私も就職氷河期世代です。もちろん優秀な学生で、大手企業に新卒で入社した人は多くいます。しかし、元々の採用枠が少ないので正規社員として雇用が叶わなかった方の中には、非正規社員からキャリアをスタートされた方も多くいらっしゃいます。
厚生労働省のWEBサイトでも「就職氷河期世代の方々への支援のご案内」というページもありました。(参照元:https://www.mhlw.go.jp/shushoku_hyogaki_shien/)
こちらのサイトでは、雇用環境が厳しい時期に就職活動を行い、現在もさまざまな課題に直面している方にむけて、ハローワークでのキャリア相談会、セミナー、職業訓練校に通ってスキルの学び直しなどといったキャリア支援を行っています。
政府も後押ししているほど、就職氷河期世代は、キャリアにおいて悩みや問題を感じている方も少なくないのではないでしょうか?
就職氷河期世代の特徴
「就職氷河期世代の特徴は?」という記事を見つけました。(参照元:indeed「就職氷河期はいつ?世代の特徴や上手に仕事をさがす方法を解説」)
この記事によると、就職氷河期世代の特徴として
- 職場や自分にも厳しい一面がある
- 上の世代に比べて、転職回数が多い
- 資格取得など学習意欲が高い
などといった点が挙げられるそうです。
確かに、厳しい環境の中で、正規社員の内定枠がそもそも少なく、不安や危機感を持っている人も多いそうです。就職氷河期の雇用不安の経験から、自身のスキルアップを目指し、勉強熱心だったり、資格取得や学習意欲が高い方も中にはいらっしゃるようです。
また非正規社員として働いてきた結果、転職回数も多い傾向にあるそうです。
あきらめなかった就職氷河期世代は、氷河期時代からスキルを磨き、どんな職場にも適応できるといった強みを持ち合わせていると思います。
つまり、現在の時代に合った多様的な働き方も柔軟に受け入れられる世代なのでは?と思いますし、自分自身でスキルアップできるならば、どんな雇用形態でも働き続けられると思います。
現代では、若い世代を中心に転職は当たり前と考えている傾向があり、プロパーから1社で定年まで迎えるといった方は逆に少なくなりつつあるのではないでしょうか?
2019年に日本を代表する企業であるトヨタ自動車の社長が、「終身雇用の維持は難しい」と発言し話題になりましたが、正社員=終身雇用=安定の図式は、今後の日本では考えられないと思う方も多いと思います。
1社にしがみつくよりも、自分が好きな仕事、やりたい仕事、得意な仕事で、キャリアプランを描いてみたり、会社を上手にわたり歩くこともスキルとして必要になると思います。
人生100年時代に合わせ、労働年齢も年々上がってくると言われますし、定年から先の人生、とても長いですよね。
就職氷河期世代の特長として、「職場適用スキルを持ち合わせている」「資格取得など学習意欲が高い」といった点が挙げられるそうです。アラフォー世代の方は、時代に合わせた働き方をしていく、自分を軸にキャリアデザインしていく、という働き方を受け入れられる世代なのではないかと思いました。
「派遣」は、アラフォー子持ち主婦との相性が良いと思う!
私は、アラフォーで子持ち主婦の働き方には「派遣社員」という選択も合っていると思います。
私が派遣社員で感じるメリットは大きく2つです。
- 勤務地、時間、曜日など自分が働きたい条件を優先して仕事が選べる
- これまでの仕事経験、キャリアが活かせて、自分が働きたい仕事内容を選べる
やはり40代になって一番感じるのは、20代や30代と違って体力がなくなってきたこと…。
加えて子どもが未就学児でまだ手がかかること。自分は器用にいろいろできるタイプではなく、キャパシティが小さいです。
もし、正社員と同等の仕事量を捌くとなると、かなりの頭および体力、時間を使い、仕事が終わった後はヘトヘト…。一番大切にしたい子どもとの時間が笑顔で過ごせないなと考えました。
前述した派遣のイメージアンケートで「派遣はキャリアが認められない」「スキルアップが望めない」といった意見もありましたが、私自身もそのように感じる時はあります…。
それでも、今自分が一番大切にしたいのは「子どもとの〇〇」。それを基準に考えたので迷いはありませんでした。
同僚の派遣ママのお話「だから私は正社員を辞めて派遣になった」
私の会社の同僚に、小学生と保育園児2人の子持ちママがいらっしゃいます。子育てしながらバリバリ正社員で働いていたそう。でもこんな悩みが出てきて、働き方を変えたそうです。
派遣社員の前は何をされていたんですか?
以前はけっこう忙しい職場で正社員として働いていたんです。でもある日曜日、子どもと遊んでいるときに、ふと終わっていない仕事のことや次の企画のことを考えてしまい…すると「ママ、僕の話ちゃんと聞いてるの!?」と言われてしまって。。。休みなのに仕事のことばかり考えてしまっていて、これは働き方変えないとな…と思って思い切って仕事を辞めたんです。
そうだったんですね…。気持ちとても分かります…!私も激務で働いていた時は、プライベート時間でも仕事のことで頭がいっぱいになって、うまくオンオフが出来なかったことがありました。それを子どもに言われてしまうと悲しいですよね。
そうそう!子どもに言われるのが一番キツくて・・・。「わたし何のために働いているんだっけ?」と考えると、子どもと過ごす時間が今一番大切だと改めて思って、派遣社員に変えました。勤務条件が合うところを探してもらって、もちろん残業無し。休日も仕事のことは考えることもなくなったし、子どもとの時間も増えたから私的には良かった!
今は、子どもと過ごす時間が大切で、たくさん時間を取りたいから働き方を変えたという同僚ママのお話。すごく共感しました。
私(アラフォー子持ち主婦)が「派遣社員」という働き方を選択にして良かった理由は2つあります。次にご紹介します。
理由1:子どもとの「時間」を大切にしたい!
「子どもとの時間」。私も、子どもとの時間を何より大切にしたかったので、派遣社員を選びました。
もともとキャパシティが小さい私は、少ない体力と時間を大量に仕事へ使ってしまったら、帰ってから疲れて何もできない。一人でご飯の支度もできない、お風呂にも入れない、トイレへも行けない子ども達のお世話をしながら、笑顔で会話できる余力なんて私には無理だーーー!と思っていました。
バリバリ仕事をするよりも、子ども達がまだ手のかかる今の時期は、自分ができる(得意な)仕事で、雇用契約で決まっている仕事範囲内で、契約時間も決まっている範囲で、仕事を行うほうが自分には合っていると思いました。
理由2:子どもの将来ために、少しでも多く「お金」を稼ぎたい!
「子どもの将来のためのお金を稼ぐ」。まず、我が家では共働きが条件での家計収支です。
なので、生活費の一部を稼ぐため、そして、子どもの学費の一部を稼ぐため、なるべく高時給で働きたい思いがありました。
私はこのような理由からパートではなく「派遣」を選びました。
結論:子持ち主婦の働き方「派遣社員」は大いに検討あり!!
実際に、私や私の同僚の話を聞いみて、皆さんはどう思いましたか?
もちろん、もっと子どもとの時間を作ってあげたいと思えばシフト制の「パート」という選択肢もありますし、収入面や将来の雇用の安定性を考えれば「正社員」がいい!という選択肢もあると思います。
どの雇用形態でも、自分が何を大切にしたいか? それが叶えられる働き方はないか?と自分軸で選べばパッピーな働き方ができると思います。
「派遣=イメージ悪い」と世間体で考えるよりも、自分が幸せになれる働き方を選べば、派遣で働いていて恥ずかしい、仕方ないから働いている、という思いは持たないのでは?と思いました。
私も同僚も、今は派遣社員としての働き方に満足しています。
子どもとの時間を優先しながら、収入を得たいという方も多いと思います。派遣という働き方でも希望の時間内で働けないか、希望の時給での求人はないか、一度チェックしてみても良いと思います!
以下は、アラフォー子持ち主婦におすすめの派遣会社を貼っておきます。
その他、派遣社員として働くときに「気になること」についてまとめた記事はこちらにありますので、こちらも良かったら参考にしてみてくださいね。